近年発表された調査によると、最近は大人の口腔機能が衰え(オーラルフレイル)、 子供の口腔機能が未発達だという問題が指摘されています。
日本歯科医師会のホームページにはオーラルフレイルについて以下の様に 説明されています。
「オーラルフレイル」という新たな考え方の理解
「オーラルフレイル」は、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどを含み、身体の衰え(フレイル) のひとつです。これらの概念は東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲也特任教授、飯島勝矢教授らによる 大規模健康調査等の厚生労働科学研究によって示され、この研究をきっかけに様々な検討が進められています。
この「オーラルフレイル」とは、健康と機能障害との中間点にあり、可逆的である ことが大きな特徴の一つです。つまり、早めに気づき対応することでより健康に 近づきます。
この「オーラルフレイル」の始まりは、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、 噛めない食品が増える、口の乾燥等ほん些細な症状であり、見逃しやすく、気が付きにくい特徴があるため注意が 必要です! (以上抜粋)
昔と違い固い食べ物を食べなくなったことも一つの要因だと言われていますが、 日常的に顎だけでなく舌や口周りの筋肉を鍛えていくことが大切です。
放置しておいて機能障害になってから慌てても遅いので、日頃の運動習慣の中に口腔機能の運動も 加えていただくのがよいでしょう。
ご家族の中に心配な方がいらっしゃたら当院で診断、指導しますので遠慮なく仰ってください。
次回は「小児の口腔機能の未発達」について書いていきたいと思います。